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どんぐり琴似の閉店なぜ?跡地何ができる?撤退した背景とは

札幌のソウルフード「ちくわパン」で知られる焼きたてパンの店「どんぐり」。

その人気店・琴似店が2026年3月31日に20年の歴史を閉じ、続いて森林工房も9月30日で閉店します。

行列ができるほど繁盛していた店が、なぜ次々と看板を下ろすのでしょうか。

社長の言葉、業界の構造、過去の閉店事例、そして跡地の行方まで、事実を丁寧にたどりながら読み解いていきます。

どんぐりの閉店なぜ?琴似店等の跡地何ができる?

繁盛店が閉じるという「矛盾」に、多くのファンが戸惑いました。

公式発表と社長インタビュー、専門的な視点から見ると、次のようなものが理由として考えられます。

閉店理由1:人材獲得コストを価格へ転嫁しづらく、人手不足が採算を圧迫しているため

どんぐりの野尻雅之社長は「最大の理由は人手不足だが、もう一つの理由として、将来の出店に備えるという意味もある」と語っています。

北海道新聞の取材でも、広報担当の矢本雄大さん(38)が閉店理由を「人手不足です」と明言しました。

注目すべきは、琴似店の売上高が全12店中で5〜6番目と、決して悪くなかった点です。

ここで効いてくるのが、パン業界特有の「値上げしにくさ」という構造です。

どんぐりの主力は150円前後のちくわパンや惣菜パンで、単価が低く数で稼ぐビジネスモデル。

人件費が上がっても、日常使いの安さがブランドの核であるため価格に反映しづらく、人材確保のコストが利益を直接削ってしまいます。

noteの考察でも、背景として「人材獲得のためのコストを商品価格に転嫁しづらい」点が指摘されています。

繁盛しているのに閉店という判断は、切なくも冷静な経営の帰結だと感じます。

項目内容
発表日2026年1月6日(公式サイト)
閉店日2026年3月31日
琴似店の売上順位全12店中 5〜6番目
主力商品の価格帯ちくわパン約150円など低単価
社長の説明「最大の理由は人手不足」
広報の説明「人手不足が理由」

閉店理由2:毎年の新規出店で背伸びを続けた反動で、いったん立ち止まり人材育成に振り向けるため

社長の言葉には、もう一つの重要な視点が込められています。

「どんぐりは、ここ数年、ほぼ毎年新規出店するなど、ある意味で背伸びをしてきた。いったん立ち止まって、従業員の成長に振り向けたい」というものです。

つまり閉店は撤退ではなく、拡大路線の「調整」として位置づけられています。

どんぐりの魅力は「多品種を一日に何度も焼き上げる活気」にあります。

noteの筆者も、人手不足で焼成回数が減れば客が焼き立てに出会う確率が下がり、活気が失われてイメージダウンにつながる懸念を挙げています。

品質が落ちた状態で無理に営業を続けるより、人を集中させて「らしさ」を守る——これは店舗数の最大化ではなく「体験の質」を経営指標に置いた判断と読めます。

数を追わず質に賭ける姿勢に、私はむしろブランドへの誠実さを感じました。

時系列出来事
1983年10月豊平区美園に地域密着型のパン屋としてオープン
2006年3月琴似店(旧ダイエー琴似店1階)出店
2018年5月森林公園店を大麻店出店に伴い一旦閉店
2025年5月18日旧本店(南郷通)が手狭さから閉店
2026年3月31日琴似店閉店(この記事の中心)
2026年9月30日森林工房閉店予定

閉店ラッシュなの?過去に閉店したどんぐり店舗と琴似店等の跡地活用について

「立ち止まり」という説明の一方で、ファンからは「これは閉店ラッシュでは」との声も上がっています。

実際に過去の閉店・跡地を並べると、必ずしも縮小一辺倒ではない実像が見えてきます。

過去に閉店した主などんぐり店舗は以下の通りです。

・2018年5月:森林公園店 閉店(大麻店の新設に伴う)
・2019年9月8日:麻生店 閉店(イオン麻生店B1、11年の営業に幕)
・2025年5月18日:旧本店(南郷通)閉店(店舗が手狭なため)
・2026年3月31日:琴似店 閉店(人手不足・出店戦略)
・2026年9月30日:森林工房 閉店予定

跡地・その後の活用については、判明している範囲で次の通りです。

・森林公園店の跡地:2019年8月22日に「石窯食パン専門店 どんぐり森林工房」として再オープン(=今回閉店する店舗)
・麻生店の跡地:ベーカリー「ドン ク エディテ麻生店」が入居したとされ、パン店として活用
・琴似店の跡地:近隣の桑園店が案内されており、琴似圏内での移転はない見込み。現時点で新テナントは未公表
・旧本店の跡地:公式には後継用途の発表なし

背景として見逃せないのが、建物側の事情です。

SNSでは「イオン琴似のビル自体の老朽化はどうか」「取り壊されたJR琴似駅前の5588KOTONIと半年しか違わない1977年4月開業で今年で50年目」という不安の声も出ています。

実際、近くの5588KOTONIは老朽化などで2025年6月30日に閉館し、解体工事が進行しています。

麻生店・森林公園店の跡地が別ベーカリーや自社工房として生かされてきた事実を見ると、「ラッシュ」というより新陳代謝と呼ぶのが近いように思います。

店舗閉店日主な理由跡地・その後
森林公園店2018年5月大麻店新設に伴う森林工房として再オープン
麻生店2019年9月8日イオン内テナント事情ドン ク エディテが入居
旧本店(南郷通)2025年5月18日店舗が手狭未公表
琴似店2026年3月31日人手不足・出店戦略未公表(桑園店へ案内)
森林工房2026年9月30日公式発表未公表

どんぐりの閉店を悲しむ声も…。

閉店発表後、SNSや新聞のコメント欄には惜しむ声があふれました。

北海道新聞デジタルのコメントを分類すると、およそ7割が「残念・悲しい」という惜別の声、約2割が「人手不足では納得できない・本当の理由は別では」という疑問の声、残り約1割が移転や跡地を心配する声、という構成でした。

代表的な口コミは以下の通りです。

「総菜パンが本当においしく、いつも一度に2千円分ぐらい買う。閉店したらどうすればいいの」

「3年前から月に4回、片道1時間かけても苦にならなかった。発寒イオンに移転してくれたら嬉しい」

「いつも混んで繁盛しているのに『なぜ?』。人手不足の理由にもやっぱり納得できない」

「人手不足は建前で、結局は出店戦略では。売上の良いところをみすみす切り離すわけがない」

繁盛店だからこそ疑問が残る——その気持ちは私にもよく分かります。

ただ、社長の言葉を丁寧に読むと、そこには「らしさを守るための撤退」という一貫した哲学が見えてきます。

声の種類おおよその割合代表的な内容
惜別・悲しみ約7割「閉店したらどうすれば」「大好きだった」
理由への疑問約2割「人手不足では納得できない」「出店戦略では」
移転・跡地の心配約1割「発寒イオンに移転して」「ビルの老朽化は」

まとめ

ここまでを振り返ると、どんぐり琴似店の閉店は、売上不振ではなく「人手不足」と「出店戦略の調整」という二つの理由が重なった結果でした。

低単価ゆえに人件費を価格へ転嫁しづらい構造、毎年の出店で続いた背伸びの反動、そして「活気という質」を守るための決断——これらが繁盛店の閉店という一見矛盾した判断の背景にあります。

過去には森林公園店や麻生店も閉じましたが、跡地は森林工房や別ベーカリーとして生かされてきました。

琴似店の跡地は未定ながら、周辺ビルの老朽化という文脈も見え隠れします。

惜しむ声の多さは、それだけ札幌の暮らしに根づいたパン屋だった証だと感じます。

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